こんにちは、saku(@sakublog)です。
米津玄師というアーティストをご存じでしょうか?なんて質問をわざわざするつもりもないんですけど。
ちなみにわかりやすく説明すると、僕との共通点が「寿司が好き・男・人間」くらいしかない天才アーティストです。
この記事では、2018年3月にリリースされた「Lemon」がバカ売れして、米津玄師が国民的アーティストになった理由を、僕なりの解釈で書いていこうと思います。
大衆に寄せてきた
前にTwitterで、米津玄師のLemonが売れた理由は万人に向けてじゃなく1人に刺さる曲を作ったから~みたいなのを見かけたんですよ。
どう考えても違うと思ってて。
今まで米津玄師が出してきた曲に比べたら、Lemonってめちゃめちゃ万人向けですよ。
僕たちみたいな音楽ド素人にもわかりやすいメロディに、ストレートに何のことを歌っているかわかる歌詞。
「米津玄師 Lemon 歌詞」で検索したら、「Lemonの歌詞を徹底解釈!」みたいな記事がちょくちょくあるんですけど、いやお前マジかと。ギリ小5でもわかる歌詞だろこれ。
本人もそんな難しいことを言ってるつもりはないっぽい。
完成したものを客観的に聴くと、ただ“あなたが死んで悲しいです”としか言ってない気がするし、プロデューサーさんからのオーダーに応えられたかはわからないけど…。最終的にはドラマサイドの方々に喜んでいただけたので、良かったと思っています。
引用元: ORICON NEWS
でも、あくまでも「こういうのもできます」ってことなんですよ。
アンナチュラルというドラマに合った素晴らしい曲だと思います。
歌詞も、亡くなった人・残された人両方にリンクしてる。
毎回ベストなタイミングで「ゆめな~らば~」ってずるすぎる。これで泣かない人いるのか。
つまり、自分の狂気じみた才能を残しつつ、大衆にぶっ刺さる曲も作れるんですよ彼。
RADWIMPSの前前前世
これ、RADWIMPSが前前前世で跳ねたのと同じ理論なんですよね。
わかりやすくシンプルなメロディ、「君の名は。」にぴったり合った歌詞。
RADWIMPSは他にもいい曲はたくさんあるんですけど、すべての曲が万人向けかというとそうではありません。
五月の蠅とか聴いてみてほしいです。耐性ない人気絶すんじゃないかな。
何この落差。
ちなみに僕は夢見月に何想ふとかなんちってが好きです。
そんな、今まで「知る人ぞ知る」くらいのどっちかというとアンダーグラウンド寄りにいたバンドが、突然オーバーグラウンドに出てきてめちゃくちゃわかりやすい曲を本気出して作ったっていう。
しかもそれがちゃんといい曲っていうのがすごい。
米津玄師!しゅごい!RADWIMPS!しゅごい!っていうIQ3くらいの感想しか出てこなくなる。
ハチ~米津玄師初期の狂った音楽性
米津玄師は元々ハチという名義でボカロの曲を作っていました。
ボカロをあまり聴いてこなかった僕が、初めて彼を認知した曲が「ゴーゴー幽霊船」
歌詞、全然意味わかんねぇ。
だけどこのイントロの不協和音といい言葉選びといい、強烈なインパクトが残って頭から離れなくなったのは確かです。
元々の米津玄師の音楽性って、こういう、語弊を恐れずに言えば狂ったもんなんですよ。
Lemonで米津玄師にハマった人、絶対このイントロ好きにならないだろ。
嫌いな自分を見つめ直すポジティブな歌詞
前にたまたま朝ZIP見てたら米津玄師がインタビュー受けてるのを見たんですよ。
自分のことが嫌いな部分がやっぱりあって、最初に思うのは「どうせ俺なんて」ってこと、みたいに答えていたんです。
いや、僕からしたら音楽もダンスもできておまけにイラストも描けるような完璧超人が何をぬかしてんだって話ではあるんですけど。
でもそんな完璧超人でもやっぱり悩みはあるみたいで、自分のことを負け犬って表現したりもしてます。
そんな負け犬だとしても、もうここまで生きてきたんだから、今の自分を見つめ直して前に進むしかないっていうことらしいです。
それが米津玄師流のポジティブな歌詞につながっているわけですね。
負け犬はこんなにかっこよく踊らねぇ。
僕も負け犬側の人間ですけど、足ぶっる~震わせながらそのまま老衰してお星様になって終わりですよ。
自分の弱いところをさらけ出すからこそ、たくさんの人にポジティブなメッセージとして変換されて刺さるわけですね。
天才がわかりやすい曲作ったらそりゃ売れる
ここまで長々と野暮な話をしてきたんですけど、簡単にまとめると彼は天才だって話です。それはもう怖いくらいに。
しかもそれを「大衆性」っていう上着でいつでも隠すことができるっていう。やばくないですか?
天才の2度漬け。大阪の串カツ屋出禁です。
元々、人とものを作るのが嫌で1人で音楽を作ってきた米津玄師。
ただでさえ自己プロデュース力が高いのに、「1人でやれる音楽なんてたかが知れてる」と思うようになって米津玄師が始まったとのこと。
とのこと。
1人で音楽作るのに飽きちゃう米津玄師かわいすぎる。
それ以降DAOKOや菅田将暉とのコラボを経て、他人のプロデュース力のやばさも見せつけてきました。
ケイスケホンダもびっくりの伸び代。
Lemonではめちゃくちゃわかりやすい音楽を提示してくれたわけですけど、米津玄師が本来もつ変態的な音楽性を好き勝手ブチ込んだ曲とか作られたら、多分僕ら血反吐を吐いて死ぬんじゃないかって思ってます。
でも、そういう曲が出てくるのを期待している自分もいます。
興味があったらぜひ米津玄師の昔の作品も聴いてみてください。
saku(@sakublog)でした。